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花粉症の治療法には、大きく分けて4種類の治療法があります。
@抗原回避
花粉症もアレルギー反応であり、原因の抗原である花粉が鼻の中に入らなければ発症しません。マスク、メガネなどの防御器具を上手に使ってください。
A薬物治療
a. 「初期療法」で楽に乗りきりましょう
花粉症などのアレルギーは、症状が悪化すると薬が効きづらくなります。しかし、軽いうちに薬を使いはじめると、花粉の飛散量が多くなった時期でも症状をコントロールしやすく、そのシーズンの症状を軽くすることができます。
b. 「導入療法」で強い症状をやわらげましょう
『導入療法』は、症状が強くなってしまってからはじめる治療です。
経口ステロイド薬の一時的(1週間以内)な服用や、鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)なども必要となります。
c. 「維持療法」で症状が軽くなっても薬の服用は続けましょう
『維持療法』は、初期療法や導入療法で症状が抑えられた状態を保つための治療です。
第2世代抗ヒスタミン薬や、症状が重い場合には鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)を使います。花粉の飛散中は治療の継続をおすすめします。
d. 主な治療薬
花粉症に効く薬は、時期と症状によって異なります。初期療法には、主に第2世代抗ヒスタミン薬などの経口薬が用いられ、症状が重い場合には鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻薬)やロイコトリエン拮抗薬などが併用されます。
毎年の症状の出方、治療の希望、現在の症状の程度をしっかり把握し、お医者さんと一緒に自分に合った治療薬をみつけましょう。
薬の名前
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剤型
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抗ヒスタミン薬
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経口薬(飲み薬)、点鼻薬[鼻噴霧用]、点眼薬
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メディエーター遊離抑制薬
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経口薬(飲み薬)、点鼻薬[鼻噴霧用]、点眼薬
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抗ロイコトリエン薬
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経口薬(飲み薬)
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血管収縮薬
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点鼻薬[鼻噴霧用]
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ステロイド薬
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経口薬(飲み薬)、点鼻薬[鼻噴霧用]、点眼薬
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B減感作療法(抗原特異的免疫療法)
これは、原因の抗原を少しずつ、体に直接入れるする方法で、抗原(花粉)が鼻から入ってきてもびっくりさせないように、鼻の抗原に対する反応性を減らす治療法です。長期にわたり投与が必要なことと、強いアレルギー反応が生じる可能性があり、あまり行われていませんでした。2014年より舌下免疫療法(トピックスを参照)が開始され,より安全に手軽に行うことができるようになりました。
C手術療法
レーザー治療が、最近多く行われています。鼻閉の強い方、妊娠等の理由で、薬物治療が困難な方に行われます。
この4つの治療法を単独で、あるいは複合させて、上手く花粉症の症状を軽くさせることが必要です。
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